明治22（1889）年、江戸時代から続く10か村（下連雀、牟礼、北野、中仙川、新川、上連雀、井口新田、大沢、野崎、深大寺新田）を合併して三鷹村が誕生、昭和15（1940）年に町制を施行、昭和25（1950）年には市制を施行、そして現在…。この間、多くの人々の情熱と努力によって三鷹のまちが育まれてきました。今を生きる私たちは、こうした長年にわたる営みの成果を礎に、更なる飛躍と発展への歩みを進め、それを次の世代に引き継いでいかなければなりません。

　世界に目を向けると、残念ながら各地で戦禍が止まず、平和への道のりは厳しいと言わざるを得ません。地域社会の中でも、少子高齢化や価値観の多様化、頻発する自然災害、デジタル化の進展、コミュニティの希薄化などに伴い、新たな課題が顕在化しています。このような時代であるからこそ、私は改めて、平和で一人ひとりの人権が尊重されるまち、誰もが自分らしく生き、暮らしやすさを実感できるまちを市民の皆様とともにつくっていくことの大切さを痛感しています。「平和の希求」「人権の尊重」「自治の推進」は、三鷹市のすべての施策に通底する基本理念です。

　まちづくりにゴールはありません。まちの質を高め続けること、いわば「あすへのまち」に向けた歩みを常に前へ前へと進めていくことが必要です。この永遠のテーマに向けて私は、誰一人取り残さずいつまでも暮らし続けることができる「高環境・高福祉の政策を積極的に進めていきます。災害に強く、快適で活力があり、人と環境が調和した緑と水の公園都市の形成、そして、人がつながり、いきいきと安心して暮らすことができる、文化の薫りが高い地域社会の実現に向けた施策を推進し、その更なる発展を未来を担う子どもたちに託していくことができれば、市長としてこれに勝る喜びはありません。

　皆様のご支援とご協力をよろしくお願いいたします。