コラム

【コラム】“まちづくり”って面白い! <第3回>「コミュニティの森」を三鷹のまちに

 

先日ある地域で、来場者が1,000人を超える親子向けのイベントに参加しました。これほどの規模のイベントを、地域のボランティアグループの皆さんが主体的に企画・運営してくださっていたことにとても驚きました。同時に、こうしたボランティアグループの活動が、その地域の住民協議会を核とした人と人とのつながりの中で活発に展開されていることに、深く感銘を受けました。

 

三鷹市は昭和40年代以降、「コミュニティ行政」を市の主要な政策として推進してきました。私も市の職員として様々な場面で関わりを持たせていただきましたが、住民協議会そのものがコミュニティの担い手であるという思いを漠然と抱いていました。しかし、このたびのイベントへの参加をきっかけに改めてこれまでの歩みを振り返ってみると、コミュニティ行政は日々進化し、今では地域福祉、多世代交流、防災など様々な分野での市民活動が住民協議会と連携しながら行われるようになっていることに気づきました。地域ごとの特性を生かした市民活動が、住民協議会を「プラットフォーム」として生まれ、育ち、つながるようになっているのです。

 

地域のコミュニティは、誰一人取り残さない持続可能なまちづくりに不可欠です。市民の皆さんは一人ひとり異なる価値観やライフスタイルをもっていますが、それを超えたつながりや連携を育んでいくことは、地域課題の解決に大きな力となるはずです。高齢化が進展する中での孤立の解消や災害時の助け合い、地元の商店や農家とのつながりによる地域経済の活性化など、個人では、あるいは行政だけでは解決が困難な課題も、地域コミュニティの力を結集すれば乗り越えられる可能性は格段に広がります。

 

私は今、そうしたまちづくりに向け、三鷹市独自の存在である住民協議会のこれからの可能性を改めて感じています。そのため、これまで以上に、地域のプラットフォームとしての住民協議会の支援、そして、地域で新たに生まれている様々な市民活動のサポートに力を入れていきたいと思います。皆さんとともにコミュニティの輪をさらに広げ、三鷹のまちを「コミュニティの森」にしていきましょう。

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